コラム/建築革命宣言!
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第18回

ビーアイジーグループ代表 青山洋一の挑戦(4) 山中省吾 2000.02.14

第二電電との出会い・BIGになるぞ!
 このようなときに、第二電電の話しを聞いた。420円の金額が380円(この金額も私のあいまいな記憶)になるらしい。これなら誰でも入るに決まっている。クレームのお客さんは大事なので、電話代が安くなる話しなら聞きに行ってみよう。ごく自然な流れだった。
 松江には第二電電の代理店が無かったので、広島まで行った。説明を聞いた青山さんは、驚く所長を尻目に、パンフレットと申込書を1000部もらって帰った。中元と歳暮の時期以外はどうせ暇だから、松江の人達にも教えてやろうと思った。早速行動開始。
 「おまえはこの路地を、俺はこの商店街を」。
 あっという間に1000部の申込みは取れた。それを持って再び広島へ。目を丸くする第二電電の所長。
 「すっ、凄い。で、でもこれは受け取れない」。
代理店契約を結んでいないから、申し込み書は受け取ることが出来ないという。では、どうすれば良いかと聞くと、代理店になってくれないかと言う。1軒につき、500円のコミッションが付き、しかも通話料の一部まで入ってくると言う。
 「こんなうまい話が世の中にあったとは!これならいくらでも契約は取れる!」
 株式会社でなければ代理店になれないという。どうすれば良いか。有限会社を株式会社に変更するには時間がかかる。そこで、有限会社を閉鎖し、新たに株式会社を設立した。ここに、現在の株式会社ビーアイジーグループが誕生した。ちなみにビーアイジーとは、朝まで語り合う中、オレたちはBIGになろう!から生まれた言葉である。

儲かって儲かってしょうがない
 新会社の登記が終わり、代理店契約を済ませた青山さんは、早速広島市に営業所を出した。松江でのサービス開始は、まだ先のことだったからである。おもしろいように契約は取れた。たくさん売ると、良い話しも舞い込んで来るものだ。
 「コミッションの500円は一応の基準、代理店の力関係によって、ある程度の幅がある」。
 「えっ、それなら上げてくださいよ」。
コミッション料は800円、1200円、1500円と上がっていった。高松市に営業所を出した。大阪に出さないかという話もあったが、四国に出したのは中四国というエリアで一番のシェアを取らないと、関西、関東では通用しないだろうとの判断だった。
 「あの頃は、儲かって、儲かって、本当におもしろいように儲かった」。
青山さんは楽しそうに振りかえる。嫌味な感じは少しも無い。企業は儲けるのが仕事だ。ゲームもスポーツも、勝負は勝てば楽しいに決まっている。企業も儲かれば楽しいに決まっている。参加することに意義がある、という人もいるが、やはり、勝てば楽しいではないか。企業間の競争が闘いだとしたら、儲けたほうが勝ったことになる、というのはおかしいだろうか。ただし、スポーツでもいえることだが、汚い手を使ってはいけない。青山さんは正々堂々と勝負して勝ったのだから、あっぱれ哉、あっぱれ哉と、素直に称えようではないか。
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